日本の南の島、宝海島…。その宝海島で自然と人との共存を目指す「ガベージ・ファクトリー」の若者達、一方文明的な豊かさを求め環境破壊を犯してまでリゾート開発を強引に進める建設会社、そして、その間で翻弄される都会育ちの主人公・星村ソラ。
環境問題という現代文明が抱える今日的な課題をテーマに据えつつ、各々の理想と生存権を賭け、様々な矛盾を抱えながらも自らの信じる未来に向って歩みを進めていく人々を描いた、それぞれの成長物語…。それがこの映画『TheEARS』(ジアーズ)である。

主人公・星村ソラ役には映画『スウィングガールズ』や『サヨナラCOLOR』、TVドラマ『野ブタ。をプロデュース』などでの好演も記憶に新しい水田芙美子。その持って生まれた類稀なる存在感で満を持しての映画初主演を果たす。
共演にはメジャー〜インディーズの垣根を越えて、全国から集まった候補者の中から監督が一人一人と面談をし選ばれた、宇田川新、海宝たまき、泉知束、高橋智己、森重誘介、西村うらら等フレッシュな面々に加え、名バイプレーヤーとして現代日本映画には絶対に欠かすことの出来ない存在である、永倉大輔、町田政則、宮本大誠らの実力派俳優陣が脇を固める。原作はスピリチュアル・アーティスト中島修一による小説「カベージ・ファクトリー」。
そして、監督・脚本は『VERSUS ヴァーサス』『あずみ』『ゴジラ FINAL WARS』の北村龍平を輩出した「インディーズムービー・フェスティバル」で、第5回のグランプリに輝いた中村拓。環境問題に対する啓蒙的側面を前面に押し出した原作本のテイストを活かしつつも、良質なエンターテインメントムービーとして昇華させたその手腕は、これからの映画界を背負って立つ逸材と言っても過言ではないだろう。
また、六本木ヴェルファーレで行われた「EXCAVATION Vol,3」の中で、『TheEARS』主題歌オーディションにて見事グランプリを獲得したシンガー・半崎美子が主題歌「旅路」を担当、その誰もが魅了されて止まない力強い歌声を披露している。
インディーズムービー・フェスティバルを主宰するインディーズムービー・プロジェクトによるチャレンジムービーとして企画され、過酷なインディーズ体制の下で足かけ3年の歳月を費やして制作された『TheEARS』。インディーズ映画に在りがちな“独り善がり”に決して陥ることなく、未だかつてない作り手たちの熱い魂が注入されたエンターテインメントムービーは、一見好調に湧く日本映画界にあって、未だかつて無い一石を投じる記念碑的作品になることは間違いない。